レンズの歪みを自動補正する

デジタル写真の樽形歪みと糸巻き形歪みは修正することができます。バレル歪みでは、画像の中心から外に向かって膨張が発生します。ピンクッションでは、画像の中心に向かって縮小が発生します。樽形歪みと糸巻き形歪みは、広角レンズやズームレンズで撮影した写真でよく起きます。

ACDSee 写真館 2022 プロでは、[手動補正]スライダで手動補正を行うことができます。また、レンズプロファイルからレンズ補正をすることもできます。画像の撮影に使用したカメラのメーカー、モデル、レンズを選択すると実行できます。レンズ補正ツールによって、使用したレンズ固有の歪みに基づいた自動調整が行われます。また、画像ごとに手動でレンズ補正をすることもできます。[レンズ補正]ツールには、カメラのメーカー、モデル、対応するレンズのデータベースが入っています。選択したカメラに対応するレンズは[レンズ]のドロップダウンメニューから選択できます。ただし対応するレンズが1つしかない場合は、初めからそのレンズが選択された状態になります。

使用したレンズの名前は画像の[現在のレンズの情報]セクションで確認できます。ただしサードパーティ製レンズの場合、カメラ自体が ID 番号としてしか認識しない場合があるため、EXIF で表示されるレンズ値は信頼できません。可能な場合は、編集モードの情報パレットから正確なレンズ値を復元して (ただし[レンズ補正]ツールの外部で)、[レンズ]ドロップダウンメニューからその値を選択します ([レンズ補正]ツールの内部で)。

[手動補正]スライダは、自動補正後、またはそれ自体による手動補正に対し、さらに調整を加えることができます。

使用できる場合は、レンズ プロファイルを用いて色収差を補正することもできます。

使用できるレンズ プロファイルは、Lensfunからすぐに確認できます。

レンズ プロファイルを使用してレンズの歪みを修正するには:

  1. 編集モードで、ジオメトリ グループから[レンズ補正]を選択します。
  2. フィルタのドロップダウンメニューやツールバーから[レンズ補正]ツールにアクセスすることもできます。

  3. [レンズプロファイルを有効にする] チェックボックスをオンにします。
  4. 表示されているカメラのメーカーとモデルが正しくない場合は、[メーカー]と[モデル]のドロップダウン メニューから正しいものを選択します。
  5. レンズ ドロップダウン メニューから、画像の撮影に使用したレンズを選択します。この情報は[現在のレンズの情報]セクションに表示されます。補正は自動的に行われます。
  6. さらに調整をしたい場合は、[手動補正] セクションの [強度] スライダを左に動かすと中央が膨張し、右に動かすと画像の周辺部が引き延ばされます。

スライダーを右クリックすると既定値に戻します。

[グリッドの表示] チェックボックスをオンにすると、画像にグリッドが表示されます。このツールは、画像の位置を修正する場合に便利です。

レンズ プロファイルを使用して色収差を修正するには:

色収差は使用したレンズの特性が原因で発生します。そのため、レンズ プロファイルを使用して自動的に補正することができます。選択したレンズに対応する色収差補正が利用できる場合、[色収差]チェックボックスがオンになります。

  1. 編集モードで、ジオメトリ グループから[レンズ補正]を選択します。
  2. [レンズ プロファイルを有効にする]チェックボックスを選択します。
  3. [色収差]チェックボックスを選択します。

手動補正した画像の周辺部を埋めるには:

手動調整により画像の周辺部が影響を受けることがあります。レンズ補正により生じた食い違いを塗りつぶす色を選ぶことができます。

[背景色]ドロップダウン メニューから色を選択します。

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