ライティングを調整する

「Light EQ™」ツールを使えば、画像内で光が適切に表示されている領域を変更せずに、画像の暗すぎる、あるいは明るすぎる領域のトーンレベルを調整することができます。トーンレベルとは、ピクセルその周辺のピクセルの明るさを平均したものです。

また同時に暗すぎる領域を明るく、明るすぎる領域を暗くすることができます。例として、海や窓など明るい背景で人物を撮影した場合に、人物が暗くなりはっきりと顔が見られないけれども背景は明るく調整しなくても大丈夫な写真が挙げられます。実際に、曇天あるいはフラッシュ発光で撮影された写真のほとんどは、Light EQ™ツールを使用して微調整をすると仕上がりに大きな差がでます。

使用した設定は プリセットとして保存し、後で再利用することができます。

画像のライティングを調整するには:

  1. 現像モードで調整タブを選択します。
  2. Light EQ™グループで、以下に記載されている方法で調整します。

ベーシックライティング

ベーシックは、3つのスライダを使用するだけのシンプルで簡単な調整方法です。画像のある領域(通常は画像の被写体)を直接クリックして、その領域に最適な設定を自動設定することも可能です。

ベーシックライティングのオプション

シャドウ

スライダを右にドラッグするとシャドウが明るく、左にドラッグするとシャドウが暗くなります。

ミッドトーン

スライダを右にドラッグするとミッドトーンが明るく、左にドラッグするとミッドトーンが暗くなります。

ハイライト

スライダを右にドラッグするとハイライトが明るく、左にドラッグするとハイライトが暗くなります。

標準

標準では、サウンドイコライザのように、光の調整をおこないます。画像の異なるトーンバンド(相対的に明るいまたは暗い領域)の明るさとコントラストを、該当するトーンバンドのスライダを使用して個別に調整します。グラフには、トーンレンジに適用された明るさまたは暗さの量が表示されます。グラフ内のグレー領域は提案された境界で、クリッピングやディテールが失われないために表示されています。赤い領域は調整されたスライダのうち、クリッピングが発生した領域を示しています。

標準のオプション

明るさのスライダ(上に位置するスライダ)

スライダを上にドラッグして、各トーンバンドの明るさの量を増やします。左側のスライダは暗いトーンに反映されます。右側のスライダは明るいトーンに反映されます。スライダを移動すると、そのトーンバンドにある明るさの量のみが変更します。

ナンバーボックスに数字を入力して、そこから微調整を行うことも可能です。

暗さのスライダ(下に位置するスライダ)

スライダを下にドラッグして、各トーンバンドの暗さの量を増やします。左側のスライダは暗いトーンに反映されます。右側のスライダは明るいトーンに反映されます。スライダを移動すると、そのトーンバンドにある暗さの量のみが変更されます。

ナンバーボックスに数字を入力して、そこから微調整を行うことも可能です。

グラフ

グラフは、画像のトーンレンジに適用された明るさと暗さの量を示します。水平軸の上にある部分は明るさを、水平軸の下にある部分は暗さを表しています。同一のトーンバンドで明るさと暗さが変更された場合、コントラストが激しくなります。つまり、グラフの上部の明るい領域と、グラフの下部の暗い領域は、そのトーンレンジのコントラストが相対的に強まっていることを示します。グラフまたは画像をクリックして、双方向を向いた矢印を上下にドラッグして明るくまたは暗く調整することができます。

トーンバンド数

各トーンバンドのスライダをドラッグしてカーブを調整します。表示するトーンバンドのスライダ数は、2、3、5、7または9個から選べます。

アドバンス

アドバンスタブでは、画像の明るさとコントラストを完全にコントロールすることができます。4つのスライダを使ってカーブを調整した後、グラフ内の領域または画像を直接クリック&ドラッグしてカーブを随時調整できます。

グラフ

明るさはグラフの上部に、暗さはグラフの下部に表示されます。シャドウのトーンレベルは左に、ミッドトーンは中央に、ハイライトは右に表示されます。

グラフに薄いグレーで表示されている部分は、画像の明るさ・暗さの量を示しています。グラフに濃いグレーで表示された部分は境界で、この領域が赤に変わると、大きく調整されたためにディテールが失われてしまったことを示します。画像上でカーソルを動かすと、2つの黄色い垂直線がカーソル下にあるトーンレベルの上下を示すため、調整の中間領域を見つけることができます。

アドバンスのオプション

領域

操作

結果

スライダ

 

「明るくする」スライダをドラッグ

右に移動する: 暗い領域に適用される明るさの量を増やします。

左に移動する: 画像のすべての領域で、明るさの量が一様に増加します。

「暗くする」スライダをドラッグ

右に移動する: 画像の明るい領域に適用される暗さが増加します。

左に移動する: 画像のすべての領域で、暗さが一様に増加します。

「明るくする」の「振り幅」をドラッグ

右に移動する: 画像のすべての領域に適用される明るさの強度が増加します。グラフ内では、オレンジ色のカーブの高さが増加します。

左に移動する: 明るさの量とカーブの高さが減少します。

振り幅スライダが0の場合: 明るさを一切適用しません。

振り幅スライダが100〜200の場合: 数字に比例して切り取られる量が増加します。

ほとんどのケースでは、110が適切な振幅の値です。ハイライトの領域にディテールが見られる画像では、「明るくする」の「振幅」の値を下げると、そのディテールを保つことができます。

ほとんどの場合、振り幅を調整する必要はありません。

「暗くする」の「振り幅」をドラッグ

右に移動する: 画像のすべての領域に適用される暗さの量が増加します。グラフ内で、オレンジ色のカーブの高さが増加します。

左に移動する: 暗さの量とカーブの高さが減少します。

グラフ上

 

オレンジのグラフ(上部)をドラッグ

グラフ上をクリックして上に向かってドラッグするにつれ、グラフそのものが変化します。グラフは調整している明るさを表します。グレーのグラフはクリッピング(ピンク色で表示)を起こさずにドラッグすることができる最大量を示します。

グラフの高さは、各トーンレベルに適用された明るさのレベルを表します。(トーンは左が黒で、右に向かうほど白になります。)

グラフまたは画像上で明るさまたは暗さを直接調整すると、「明るくする」または「暗くする」にある各 「振幅」のスライダが、現在のカーブの振幅を示した値に変わります。(振幅の値100は最もクリッピングを発生させない値です。)

グラフ(下部)をドラッグ

OPTIONキーを押しながらグラフを下に向かってドラッグするにつれ、グラフそのものが変化します。グラフは調整している暗さを表します。グレーのグラフはクリッピング(ピンク色で表示)を起こさずにドラッグすることができる限界を示します。

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