レンズの歪みを補正する
デジタル写真の樽形歪みと糸巻き形歪みは修正することができます。バレル歪みでは、画像の中心から外に向かって膨張が発生します。ピンクッションでは、画像の中心に向かって縮小が発生します。樽形歪みと糸巻き形歪みは、広角レンズやズームレンズで撮影した写真でよく起きます。
ACDSee では、[手動補正] スライダで手動補正を行うことができます。また、レンズプロファイルからレンズ補正を有効化することもできます。画像の撮影に使用したカメラのメーカー、モデル、レンズを選択すると実行できます。レンズ補正ツールによって、使用したレンズ固有の歪みに基づいた自動調整が行われます。また、画像ごとに手動でレンズ補正をすることもできます。EXIF プロファイルにレンズプロファイルをマップしてしまえば、その EXIF 情報に基づいて、画像の撮影に使用されたカメラの [メーカー] と [モデル] ドロップダウンメニューがあらかじめ入力されます。[レンズ補正]ツールには、カメラのメーカー、モデル、対応するレンズのデータベースが入っています。選択したカメラに対応するレンズは[レンズ]ドロップダウンメニューから選択できます。ただし対応するレンズが1つしかない場合は、初めからそのレンズが選択された状態になります。
使用されたレンズの名前は画像の EXIF 情報で確認できます。ただしサードパーティ製レンズの場合、カメラ自体が ID 番号としてしか認識しない場合があるため、EXIF で表示されるレンズ値は信頼できません。可能な場合は正確なレンズ値を復元して、[レンズ] ドロップダウンメニューから選択します。
レンズ固有の補正、(レンズプロファイル) を、カメラメーカー、モデル、レンズの組み合わせにマップすることもできます。レンズプロファイルをマップすることで、[現像] モードの [レンズ補正] ツールで開く際に、カメラとレンズの組み合わせが同じ画像すべてに補正を適用することもできます。
[手動補正]スライダは、自動補正後、またはそれ自体による手動補正に対し、さらに調整を加えることができます。
使用できる場合は、レンズ プロファイルを用いて色収差を補正することもできます。
設定した内容はプリセットとして保存し、後で再利用することができます。
使用できるレンズ プロファイルは、Lensfunからすぐに確認できます。
レンズ プロファイルを使用してレンズの歪みを修正するには:
- 現像モードでジオメトリ タブを選択します。
- [レンズ補正] グループで、[レンズプロファイルを有効にする] チェックボックスを選択します。
- 表示されているカメラのメーカーとモデルが正しくない場合は、[メーカー]と[モデル]のドロップダウン メニューから正しいものを選択します。
- レンズ ドロップダウン メニューから、画像の撮影に使用したレンズを選択します。この情報は [現像] モード右下隅にある [EXIF] パネルに表示されます。補正は自動的に行われます。
- 追加で調整を行いたい場合は、[手動補正] スライダを左に動かすと膨張効果が適用され、右に動かすと画像のエッジが引き延ばされます。
スライダーを右クリックすると既定値に戻します。
[グリッドの表示]アイコンをクリックすると、画像上にグリッドを表示されます。このツールは、画像の位置を修正する場合に便利です。グリッドが無効の場合は、灰色で表示されます
。
後で使用できるようにレンズプロファイルをデフォルトとして保存するには:
カメラとレンズの組み合わせの補正プロファイルを保存して、同じカメラ/レンズの組み合わせで撮影された他の画像にデフォルトとして使用することができます。これにより、[レンズ補正] ツールで特定のカメラメーカー、モデル、レンズの組み合わせから画像を開くと、そのカメラにマップしたレンズが [レンズ] フィールドに常に自動入力されるようになります。[現像] モード開始と同時に、同じカメラ/レンズの組み合わせで撮影された他の画像に対して、このレンズプロファイルを自動的に適用することもできます。
この機能は EXIF データに依存しているため、主に JPEG、DNG、RAW、TIFF 画像で実行することができます。
- [メーカー]、[モデル]、[レンズ] ドロップダウンメニューで希望のカメラとレンズの組み合わせを選択して、[デフォルトマッピング] ボタンを押します。
- [現像モード開始時にこのマップ済みプロファイルを自動適用]チェックボックスをオンにすると、[現像]モード開始と同時に、このマップ済みデフォルトが他の画像にも適用されます。
- [デフォルトマッピング] ダイアログボックスで、[OK] を押して保存するか、[キャンセル] を押して中止します。
保存済みのデフォルトを管理するには:
- [ デフォルトの管理]ボタンを押します。
- [マップ済みデフォルトの管理] ダイアログボックスで次のいずれかを実行します。
- [マップ済みデフォルトの管理] ダイアログボックスでデフォルトを選択し、[マップ済みデフォルトを削除] ボタンを押します。
- [現像モード開始時に選択したマップ済みプロファイルを自動適用] チェックボックスをオンにすると、[現像] モード開始と同時に、同じカメラ/レンズの組み合わせで撮影される画像に対して、選択したマップ済みデフォルトが適用されます。
- [OK] を押して続行するか、[キャンセル] を押してマップ済みデフォルトを保持します。
レンズ プロファイルを使用して色収差を修正するには:
色収差は使用したレンズの特性が原因で発生します。そのため、レンズ プロファイルを使用して自動的に補正することができます。選択したレンズに対応する色収差補正が利用できる場合、[色収差]チェックボックスがオンになります。
- 現像モードでジオメトリ タブを選択します。
- [レンズ補正] グループで、[レンズプロファイルを有効にする] チェックボックスを選択します。
- 色収差のチェックボックスをオンにします。
- [詳細] タブをクリックして補正した画像を確認します。
[色収差]チェックボックスをオンにしてレンズプロファイルを保存し、常に色収差が補正されるようにします。